日本のアニメの代表とも言えるスタジオジブリの作品は、日本中の人々の心を掴んで来た。ジブリの作品は、日本の人々の心を掴むのみにとどまらず、世界中の人々の心を掴み始めている。第52回ベルリン国際映画祭(2002 年 2 月)で、「千と千尋の神隠し」は、アニメ作品として初めてコンペティション部門の最高賞である金熊賞に輝き、ジブリの魅力を世界中にアピールした。
今回はそのなかで「天空の城ラピュタ」と「もののけ姫」を取り上げ、ジブリの魅力を探ってみよう。
追いつ追われつのスリルとサイペンス、愉快な血湧き肉躍る冒険活劇ファンタジー「天空の城ラピュタ」。ガリバー旅行記の中で伝えられる空中の浮島ラピュタ帝国をヒントに、ジブリの巨匠「宮崎駿」は、ラピュタに秘められた財宝の謎をめぐって繰り広げられる波瀾万丈の一大アドベンチャーを作り上げた。
飛行機乗り。可愛い女の子を守るためならなんだってやる。強大な相手と繰り広げられる白熱のバトル。果てしない冒険。まさに男のロマンと言えるものを全て詰め込んだこの作品は、当時の男の子に絶大な支持を集めた。この映画を見た男の子は誰だって一度は「シーターッ!」と叫んだし、冒険への夢をみたものだ。
もののけ姫は、自然を破壊する人間と神々との戦いを描いた作品だ。
もののけ姫の見どころの一つとしては、画面描写やカメラワークがある。例えば、サンがエボシ御前に切りかかるシーンは、サンの目線からみたものになっており、遠くから一気にエボシ御前に近づくカメラワークは、見たこともないような迫力と躍動感を伴うものになっている。
当然、ストーリーも秀逸だ。自然と人間が共生していく術を探っていく過程でアシカタがみたものはなんだったのか。
それ以外にも、タタラ場で働く女性陣の生き生きとした姿など、みるべき点は多い。